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2026/8/9

四十九日目の舞台へ——ぬいぐるみたちのさよなら「即興人形劇」公演


催し名:手放された古いぬいぐるみ・人形たちのさよならの「即興人形劇」公演
開催日:2026年10月11日(日)16:30〜17:30(仮)
(会場:應典院 2F 本堂/参加費無料) ※詳細は後日、應典院WEBサイトで案内される予定です。


さよならを、どんなかたちで告げるか。手放すと決めたものと、最後にどんな時間を過ごすか——この公演は、その問いにひとつの答えを差し出す試みなのだと思います。

主役は、人ではなくぬいぐるみや人形たちです。8月23日に應典院でひらかれる回収会で、それぞれの家庭から手放されたおもちゃたち。その回収日からちょうど四十九日後にあたる10月11日、彼らは應典院の本堂で上演される即興人形劇の舞台に立ちます。協力するのは、人形劇団クラルテの藤田光平さん。台本のない即興の劇に、当日はだれでも参加できるといいます。

「四十九日」は、旅立った人を見送る仏教の時間の区切りです。手放されてから四十九日をかけて、おもちゃたちは処分される「もの」ではなく、見送られる「主役」へと立場を変えていく。長く家庭で愛されてきたものたちが、最後にもう一度スポットライトを浴び、物語のなかで生きる。その姿を客席から見届けることは、かつての持ち主にとって、別れにきちんと区切りをつける時間になるのかもしれません。

即興劇という形式にも、意味があるように思います。決められた筋書きがないからこそ、その場に集まった人形たちの佇まいや、参加者のまなざしから物語が立ち上がる。どんな劇になるかは、当日まで誰にもわかりません。それはどこか、一つひとつの家庭でぬいぐるみたちが過ごしてきた、かけがえのない時間の反映でもあるのでしょう。

舞台を終えたおもちゃたちは、新しい家庭に譲られるか、お焚き上げで見送られる予定です。出演した人形やおもちゃを引き取ることもできるといいますから、この公演は「別れの儀式」であると同時に、次の持ち主との「出会いの場」でもあります。ものの命が、家庭から家庭へと手渡されていく。その循環の結び目に、お寺の本堂という場所が選ばれていることに、この企画の懐の深さを感じます。

自分の家のぬいぐるみを見送る人も、そうでない人も、参加できます。ものとの別れ、そしていのちの区切りについて、劇場のような本堂で一緒に考えてみる——秋のはじまりに、そんな時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。


本公演は應典院「あそびの精舎」の主催で開催されます(日時等は変更の可能性があります)。8月23日の回収会をはじめとする関連プログラムの情報は、以下の告知ページをご覧ください。 https://www.outenin.com/article/article-21535/